私と東京北教会との出会いは2010年4月に岐阜教会から日本バプテスト連盟の事務所で働くことになった時からです。どこの教会に所属するか、いくつかの教会の礼拝に出席した後、夫婦で話し合って決めました。息子の麦は当時小学校四年生。岐阜で生まれ育った彼にとっては何もかもが大きな変化でストレスも大きかったと思います。私はと言えば出張も多く、家族をほったらかしで過ごしました。当時のことを思えば、今でも息子や妻に申し訳なく思っています。しかし、それでもなお、教会を通して私たち家族皆が成長を与えられたことは、本当に喜びですし感謝なことです。
さて、神殿の「美しい門」に毎日運ばれてきていたモノのような存在だった40歳過ぎの男性。ペトロとヨハネは彼に対して自分たちの命のよりどころを分かち合おう、新しい世界、新しい命へと一緒に歩みだそうという思いから、「イエス・キリストの名によって立ち上がりなさい」と言って、手を取って立ち上がらせました。すると驚くべきことに彼は立ち上がり、神を賛美しながら神殿に入っていきました。モノのような存在から新しい命への変化、それが「美しい門」で起こり、名実共に本当の「美しい門」となりました。
私や皆さんが経験したこの出来事はこれからも起こります。教会が本当に「美しい門」になっていくために、多くの人々が福音に触れ、キリストに出会っていくところとなるように私たちは祈り働く者となっていきましょう。 〔野口哲哉〕