2023年10月22日メッセージ「命を与えてくださる神」エゼキエル書37章1~14節

エゼキエルは、捕囚地バビロンで、預言者としての召命を受けました。枯れた骨が復活する幻は、第二次バビロン捕囚の時に起こったエルサレムの陥落の知らせを聞き捕囚民が絶望の中にあった時に、神から示された幻です。彼らにとって、エルサレムはいつか帰ることを願う場所であり、エルサレムの町が神殿も城壁もすべて破壊し尽くされたというニュースは、彼らに大きな絶望と嘆きをもたらします。しかし、その時、神はエゼキエルに不思議な幻を示したのです。
エゼキエルは、神の霊によって連れ出され、沢山の骨に覆われた谷の真ん中に降ろされ、骨に向かって預言するように言われます。エゼキエルが骨に向かって預言すると、骨と骨が合わさり、骨の上に筋と肉が生じ、さらに皮膚がその上を覆いました。さらに神はエゼキエルに霊に預言するよう言います。すると、霊が彼らの中に入り、彼らは生き返って自分の足で立つようになりました。この幻は、今絶望的な状況にあるイスラエルの民がやがて再生することを示しています。この幻は人々に大きな希望を与えたはずです。神は、絶望の中で打ちひしがれている人々に希望を与えて、再び立ち上がらせることができる方なのです。このことは、神が私たちを絶望の中から救い出し、生きる希望を与えてくださる方であることを意味しています。
また、神は私たちに困難を生きる希望を与えるだけではありません。神は、幻で示されたように文字通り枯れた骨を生き返らせることのできる方なのです。神が死んだ者をよみがえらせることのできる方であることは、イエス・キリストの復活の出来事によってわたしたちに示されています。新約聖書は、イエス・キリストを救い主と信じる者は、終わりの日に、死者の中からの復活に与ることができると伝えます。このことも私たちに与えられた希望です。私たちの命は、死で終わりません。終わりの日に復活し、いつまでも主イエス・キリストと共にいるようになるのです。このことは、同じ信仰を持つものは、再会することができること、そして永遠に共に生きることを意味しているのです。                                             〔細井留美〕

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