2021年11月21日「刈り入れの報酬」  ヨハネによる福音書4章27~42節

 サマリアの女性が町に行くと、弟子たちがイエスさまに食事を勧めます。ところがイエスさまは、「わたしにはあなたがたの知らない食べ物がある」と言います。人が生きるために食べ物同様に必要なものは、神さまの御心を行うこと、神さまの御業を成し遂げるものだというのです。
 「目を見上げて畑を見るがよい。色づいて刈り入れを待っている」。弟子たちにとって、サマリア人は伝道対象ではなかったのでしょう。しかし、イエスさまはこの地にも神を必要とする人々がいることをご存じで、サマリアの女性にユダヤ教の習慣を破って話しかけました。私たちの周りにもキリストを宣べ伝えられることを必要としている人たちがいて、刈り入れの時を待っています。コロナ下、不安と絶望の中にいる大勢の人たちが、イエス・キリストとの出会いを待ち望んでいます。人を集会に呼び集めることが困難な時代、私たち一人一人がイエスさまを証ししていくことが大切です。
 「刈り入れる人は、報酬を受け、永遠の命に至る実を集めている」とイエスさまは言われます。刈り入れる人の報酬=永遠の命に至る実なのでしょう。それは、神の御心を行い、神の業を成し遂げることが、人を生かすことを意味しています。サマリアの女性がキリストを証しすることで、生きる喜びを得たように、神の御業が成し遂げられるために、神と共に働くならば、その時、永遠の命すなわちこの世を活き活きと生きる新たな命を神さまから得ることができるのです。                    〔細井留美〕

関連記事