2022年3月13日メッセージ「イエスを信じるものは義とされる」ローマの信徒への手紙3章21節~31節

本田哲郎訳聖書では、「義」の代わりに、「解放」と訳しています。神さまの働きはあらゆる抑圧からの解放だからです。イエス・キリストを信じる者すべてに与えられる神の解放で、ユダヤ人も異邦人も区別なく救います。

第一に、22節に、「イエス・キリストを信じることにより」とあります。新改訳や、口語訳、新共同訳共では、同じように訳します。しかし、2018年発行の協会共同訳では、「イエス・キリストの真実によって」と訳を改めています。訳し直す努力が必要です。第二に、26節に、「ご自分が正しい方であることを明らかにし、イエスを信じる者を義(解放)となさるためです」とあります。ユダヤ人キリスト者と、異邦人キリスト者とに区別がないことが大事です。イエスの死と復活によって、人は無償で解放されるのです。第三に、28節に「人が義(解放)とされるのは、律法の行いによるのではなく、信仰によると考えるからです」とあります。ユダヤ人キリスト者と異邦人キリスト者の中で、パウロは「信仰によって」神の解放を得られると言います。21節の「律法とは関係なく」は異邦人キリスト者に対して、31節の「律法を確立する」はユダヤ人キリスト者に対して、それぞれ語られています。

私たちは新しい場所で土地と建物を持って東京北教会を続けていきます。ここで出会う一人ひとりを喜びたいと思います。私たちも主に祈りつつ、多様性を認め合っていきたいと思います。自分の信仰を問いつつ、それぞれの信仰を大切にして行きましょう。             〔魯 孝錬〕

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