2024年2月18日メッセージ「死と復活の予告」マルコによる福音書8章31~38節

 イエスさまが、人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっていると、弟子たちに話されました。すると、ペトロがイエスさまをわきへ連れていき、いさめ始めます。しかし、そんなペトロをイエスさまは叱りました。ペトロの考えるメシアは、イスラエルの民が伝統的に待ち望んでいた、地上でイスラエルに栄光をもたらすメシアでした。だから、イスラエルの民の代表から排斥され、苦しみを受けるメシアを彼は受け入れることができなかったのです。自分が期待するメシア像をイエスさまに重ねようとするペテロを、イエスさまは「サタンよ、引き下がれ」という非常に強い言葉でりつけました。
 私たちが知っている神さまは、神さまの一部分であり、神さまは私たちの想定の範囲に留まる方ではありません。私たちは聖書から得た限られた知識の中で神さまはこういう方であるということを考察しますが、時に自分たちに都合の良い神さまを作り出してしまうことがあります。イエスさまのペトロに対する強い言葉は、私たちが自分勝手に、また自分のために、自分に都合の良い神さまを造ることへ警鐘なのでしょう。
「人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている。」苦しみを受けて殺されるイエスさまは、3日の後に復活すると予告されています。苦しみの先に、復活の希望が約束されているのです。                   
                                〔牧師 細井 留美〕

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