戦後80年を迎えた今も、世界各地で戦争や暴力が続きます。預言者ミカは、圧政と戦禍に苦しむ民に向かい、「終わりの日」の神の平和と回復を預言しました。その時、武器は農具に作り変えられ、すべての人が安心して暮らせる世界が実現します。しかし今私たちの目の前にある平和は不完全で、一部の人々は不安や差別の中にあります。
ミカは「とこしえに主のみ名によって歩む」と告げ、神の正義と慈しみ、へりくだりをもって共に歩むよう呼びかけます。戦争の真実を記録するために従軍し、人間の闇を見た映画監督ジョージ・スティーブンスの証言は、誰の中にも自己中心や残酷さが潜むことを示します。極限状態でその闇が露わになるからこそ、人間は神の言葉に従い続けることが必要です。
神は傷ついた者を顧み、遠く連れ去られた者をも強くされます。十戒に示される「殺すな、盗むな、偽証するな」などの戒めを徹底するだけでも、世界は平和に近づきます。終わりの日の完全な平和を待ち望みつつ、今ここで神の道を求め、平和を実現する歩みを続けましょう。
〔牧師 細井 留美〕