2023年10月15日メッセージ「心の目線を神に」ルカによる福音書18章9~14節

これはイエス・キリストが語られたたとえ話です。祈るためにまず神殿に登場したのはファリサイ派の人です。ファリサイ派の人が、祈りの中で、自分は正しい者、信仰深い者だと言っています、しかし、内容をよくよく見ると、彼は自分の周りにいる人々と自分とを見比べています。実はこれこそ、人と自分とを見比べて、それによって喜んだり落ち込んだりしている私たちの行き着く姿なのではないでしょうか。

次に登場したのは徴税人です。彼は、私は罪人ですと言っているのです。ここで、徴税人の祈りとファリサイ派の人の祈りは根本的な違いがあります。それは、彼の祈りが自分を周りの人々と比較してはいないことです。彼の心の目線は、ただひたすら神さまへと向かっています。神さまのみを見つめて、神さまのみ前で、「罪人のわたしを憐れんでください」と祈り願っているのです。そして、神さまが造り、愛して下さっている本来の自分として、本当に生き生きと、喜んで、自分らしく生きることができるようになるのです。

大切なことは、あの徴税人のように、心の目線を神さまに向け、神さまにひたすら憐れみを願い求めていくことです。私たちに神さまは、主イエス・キリストの十字架と復活による救いを与え、「私はあなたを、あるがままのあなたを愛している。お前のことを本当に大切に思っている」と語りかけて下さるのです。それによってこそ、私たちは、人と自分を見比べることから解放されるのです。               〔郭 修岩〕

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