2021年10月17日メッセージ  遠藤守神学生(鮫教会) 「神に向かって述べる不平」  出エジプト記16章1~8節

 エジプトで虐げられていたイスラエルの民は、モーセに率いられて約束の地を目指して厳しい旅を続けます。
 聖書にあるとおり、神様は昼には雲の柱、夜には火の柱によって人々を先導し、葦の海を分かち旅を続け、シンの荒れ野に到着しました。そこでイスラエルの人々はモーセとアロンに不平を言い始めます。「こんなに飢えるとは思ってもみなかった。こんなことだったらエジプトにいたほうがましだった。」
 私は、自分自身を振り返って、このような思いを持つことが多かったと思います。こんなにひどい思いをするんだったら、ここに来なければよかった。別の道を選んだほうがよかった。あのときこうしていたら、こうなっていたら・・・というように学校のことでも、仕事のことでも、家族のことでも、なんでも一旦始めてしまってからこんなはずじゃなかったと後ろ向きのことを言ってしまうのは、罪ある人間の常ではないかと思います。
 そんな人々に神様はモーセを通して「見よ、わたしはあなたたちのために、天からパンを降らせる。民は出て行って、毎日必要な分だけ集める。」と十分な食べ物を与えられます。
 不完全な人間である私たちは、これからも懲りずに不平を言い続けるのでしょうが、それでも心を静めて聖書を紐解くとき、また教会で祈るとき、もうすでに神様から多くのもの、十分なものをすでにたくさん与えられていることに気付かされることができます。主の恵みに改めて感謝です。                                                    〔遠藤 守〕  

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