2022年2月20日メッセージ「キリストの体を造り上げる」エフェソの信徒への手紙4章1~16節

初代教会の課題の一つは、ユダヤ人キリスト者と異邦人キリスト者が共に教会を形成することでした。文化や生活習慣の異なる人々が一つの共同体になることには、様々な葛藤があり、だからこそ、キリストにおいて一つであることが繰り返し、語られます。しかし、課題は新しい共同体の可能性でもありました。

異なる背景を持ち、律法によって分断されていた者たちは、イエス・キリストによって一致することが可能になりました。キリストにより一つの体として神と和解させられたのだから、それを保つように、互いを尊重しなさいと聖書は言います。互いを尊重するために大切なのが、相手に対する謙遜であり、寛容であり、忍耐です。

そして、キリストによる一致が語られる一方で、一人一人にキリストから与えられている賜物について語られます。教会に招かれた一人一人が、キリストによって賜物を与えられており、さらに奉仕の業に相応しい者へと変えられるのです。それは、キリストの体、すなわち教会を造り上げていくためです。その理想像が16節です。「キリストにより、体全体は、あらゆる節々が補い合うことによってしっかり組み合わされ、結び合わされて、おのおのの部分は分に応じて働いて体を成長させ、自ら愛によって造り上げられてゆくのです」

新型コロナウイルスの感染拡大により、教会も変化を余儀なくされました。これからZoomとリアルを組み合わせての礼拝やその他の活動を行っていく中で、どのようにして私たちは、キリストの体として一体となり、成長していくことができるのでしょうか。共に考えていきましょう。〔細井留美〕

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