2022年7月31日メッセージ「イエスは命への道」ヨハネによる福音書14章1~14節

「心を騒がせるな。神を信じなさい。そしてわたしをも信じなさい」とイエスさまが弟子たちに呼びかけます。イエスさまの受難の時が近づいていました。同時に弟子たちへの迫害も近づいていました。ユダヤ社会から追い出され、居場所を失うことになる弟子たちは、不安や恐怖を感じていたのでしょう。そんな弟子たちに「私の父の家には住む所がたくさんある。もしも無ければ、わたしが用意しに行く」、つまり神さまのところに居場所があるから心を騒がせなくて大丈夫と言って、励まされたのです。

「主よ、どこへ行かれるのか、わたしたちには分かりません。」と言う弟子たちに、「わたしは道であり、真理であり、命であり、わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない」(6)、「あなたがたがわたしを知っているなら、わたしの父を知ることになる」(7)とイエスさまは語られました。「いまだかつて、神を見た者はいない」(1:18)とあるように、私たちはイエスさまを通してのみ、神さまがどういうお方であるのか、そしてどのような御心をもっておられるのかを知ることができるのです。イエスさまの語られる言葉は神さまが語られる言葉であり、イエスさまの行われる業は神さまがおこなわれる業なのです。

イエスさまは言われます「わたしの名によって、願うことは何でもかなえてあげよう」。名前はその人そのものです。イエスさま自身すなわちイエスさまの言葉や業と一致して何かを願うならば、それをかなえてくださると言うのです。私たちがイエスさまの名によって願うべきことは、私たちの命の源である神さまの愛を証しし、大勢の人々と分ち合っていくことではないでしょうか。 〔細井留美〕

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