おかげさまで、一年半の神学生生活を無事に終える事ができましたこと、改めまして、たくさんのお祈りとご支援とても感謝しております。
この前のページに小見出しがついています。「イエスは命のパン」とあります。イエス様は神様によって神の国が近づいている、というしるしをみせているのです。わたしたちとイエス様の間には明らかに距離があり、その距離は神様によってしか無くすことができない、と言っておられる。
我々はキリストに何を期待しているのか、あるいは神に何を期待しているのか、当座の満腹ではないとしたら、なんでしょうか。群集がイエス様を愛し、その言葉を聞き、その恵みを知り、それによって悔い改めて新しい人生を歩む、明日から何かが劇的に奇跡的に変わるわけではない。しかし、命のパンは尽きることがありません。イエス様の愛は尽きることがありません。神様の一人ひとりに対する愛は尽きることがありません。私たちは生かされていく事に出会う時、その人は決して死なない。愛は無限であり、信じることは無限に私たちを生かす。有限の、限りがある世界しか私たちは知らないわけではありません。
命のパンは、肉体でなく、命そのものを生かすパンであります。命のパンは、いつかではなく、今そのものを満たすパンであります。命のパンは、この世ではなく、人生そのものを味わうに足る、そのパンであります。
〔奥田 悟〕