2024年4月14日メッセージ「恵みを分かち合う」マルコによる福音書6章30~44節

 イエスさまは、ご自分を追いかけてくる群衆を、深く憐れまれて、彼らに教え始めました。時が経ち、弟子たちがイエスさまに声をかけます。「ここは人里離れた所なので人々を解散させてください。そうすれば、自分で周りの里や村へ、何か食べるものを買いに行くでしょう。」弟子たちは先を見越し、賢明な提案をしました。ところが、イエスさまからは予想しなかった言葉が返ってきます。「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」。弟子たちは、驚きます。「お金もないのに、そんなことができるだろうか」そんな気持ちだったかもしれません。イエスさまが弟子たちに言われました。「パンは幾つあるのか。見て来なさい。」弟子たちは、訳が分からなかったかもしれませんが、イエスさまの言葉に従います。そして、「パンが5つ、魚が2匹」あったと報告します。すると、イエスさまは弟子たちに、皆を組に分けて座らせるよう命じます。人々が座ると、イエスさまは5つのパンと2匹の魚を取り、天を仰いで賛美の祈りを唱え、パンと魚を裂いて弟子たちに渡し、人々に配らせたのです。弟子たちがイエスさまの言葉に従って、パンと魚を人々に配ると、すべての人が食べて満腹しました。
 弟子たちは、自分たちが人々に食事を提供するのは難しいと考えました。しかし、イエスさまは弟子たちの予想を超えて、すべての人々が満腹する食事を提供されました。弟子たちはこの経験を通して、たとえ自分たちの力が十分でなくても、イエスさまに信頼するのであれば、それが十分なのものへと変えられることを知ったのです。 私たちが持っているものも、わずかです。ですが、イエスさまに信頼して、一歩前に踏み出すのであれば、私たちのわずかなものが、増やされ豊かに用いられていくのです。      〔牧師 細井留美〕   

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