「溺れそうです。」「主よ。助けてください」この弟子たちの切なる叫びは、実はわたしたちの無関係であるとは思えません。わたしたちは、今何に溺れそうでしょうか。そう叫びたくなるわたしたちに対して、主イエスは、今日「なぜ怖がるのか」と問われます。
弟子たちは自分たちの思いではなく、主イエスの命令に従い、舟に乗ったのです。主イエスに従って舟に乗ったのに、主イエスは弟子たちと共におられるのに、そのような激しい嵐が起こったのです。主イエスに従えばすべてが順調かと思いきや、そうではありませんでした。ガラリヤ湖を知り尽くした弟子たちが海に飲み込まれようとし、自分の知恵や力、経験は何も役を立たなかったのです。すると、「主よ、助けてください。おぼれそうです」と叫びました。主イエスは「なぜ怖がるのか。」と問いかけられ、起き上がり、風と湖とを叱って、嵐を鎮められました。必要な時に必要な助けを必ず与えて下さる主イエスのお姿です。私たちは恐れる必要がありません。なぜならあの嵐の中でも眠っておられた、嵐をも鎮めてくださる主イエスが共におられるからです。
今、私たちはそれぞれの嵐に立ち向かっていますが、しかしどんな時でも、一つのことを忘れないでほしい。それはたとえ嵐が起こったとしても、主イエスがあなたを見捨てず、いつでも共におられるのです。主イエスと共に舟に乗っているのならば、恐れから希望へと変えられるのです。 〔郭 修岩〕