新年度が始まり、慌ただしさや疲れを感じている方も多いのではないでしょうか。今回の聖書箇所には、復活のイエスさまの知らせを受けても、すぐには信じることができなかった弟子たちの姿が描かれています。マグダラのマリアや二人の弟子が復活の主に出会い、その喜びを伝えても、他の弟子たちは受け入れることができませんでした。絶望の出来事に心がとらわれ、希望を信じきれない―それは私たちにも覚えのある姿ではないでしょうか。
けれどもイエスさまは、そのような弟子たちを見捨てることなく、むしろ彼らに「全世界に行って福音を伝えなさい」と大切な使命を託されました。信仰が十分だから選ばれたのではなく、弱さを抱えたままで、主に出会った者として遣わされていくのです。この言葉は、私たち一人ひとりにも向けられています。
また、福音は人間だけでなく、すべての被造物に向けられています。日々の生活の中で出会う人々や環境に目を向け、愛をもって関わることもまた、福音に生きる歩みの一つでしょう。小さな思いやりや誠実な行いの積み重ねが、誰かの希望につながることもあるでしょう。目に見える成果がなくても、主ご自身が共に働いてくださっています。
自分の弱さや不確かさを覚えるときこそ、そのままで用いられる恵みを思い起こしたいものです。主が共におられることに信頼し、私たちに与えられた場所で、小さくとも愛をもって歩んでいきましょう。 〔牧師 細井留美〕