パウロは、人は律法を守ることや自分の努力によって救われるのではなく、ただイエス・キリストの十字架による贖いと、神の恵みによって救われるのだと語ります。そこには、ユダヤ人か異邦人か、性別や年齢、地位や能力の違いはありません。神の救いは、すべての人に無償で与えられる恵みなのです。
しかし私たちは、頭では福音を理解していても、失敗した自分を責めたり、人と比べて落ち込んだり、「本当に神に受け入れられているのだろうか」と不安になることがあります。そのような私たちに、聖霊は「あなたはすでに神に愛され、赦され、生かされている」と繰り返し語りかけてくださいます。ペンテコステの日、恐れていた弟子たちが聖霊によって力づけられ、福音を大胆に語り始めたように、聖霊は今も私たちの内に働き、神の救いを生きた現実としてくださるのです。
また、救いは単なる知識ではなく、日々の生活の中で現実となっていくものです。神の恵みに信頼して歩むことを繰り返し実践し、たとえ弱さや失敗があっても、神に支えられて生きる歩みへと導かれていきます。そして私たちもまた、家庭や職場、学校や地域に遣わされ、キリストの愛を証しする者とされています。
ペンテコステは、聖霊が与えられた日であると同時に、神の救いが私たちの人生の中で生き始める日でもあります。聖霊によって福音を深く受け取り、神の恵みに生かされる歩みを続けていきたいと思います。 〔牧師 細井 留美〕