2024年3月31日メッセージ「キリストを宣べ伝える」マタイによる福音書28章1~10、16~20節

 安息日が終わり墓へ向かった、マグダラのマリアともう一人のマリアは、天使とイエスさまに出会い、「恐れることはない。行って、わたしの兄弟たちにガリラヤへ行くように言いなさい。そこでわたしに会うことになる」というメッセージを預かります。
 弟子たちはガリラヤに行き、イエスさまが指示しておられた山に上りました。そこには約束通り復活されたイエスさまがおられました。イエスさまに出会った弟子たちは、ひれ伏し、イエスさまを礼拝しました。しかし、疑う者もいたと記されています。復活されたイエスさまを前にしてもまだ、信じきれない弟子たちがいたのです。しかし、無理もありません。つい数日前にイエスさまは十字架で処刑されたのです。イエスさまは疑う者を咎めることはありませんでした。皆に近寄って来ると、こう言われました。「わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によってバプテスマを授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。」
 天と地のすべての権能を授かっているイエスさまがすべての民をご自分の弟子にされれば良いのにとも思いますが、イエスさまはそれを選びませんでした。不完全であっても、弟子たちにその働きを委ねたのです。そして、また「すべての民をわたしの弟子にしなさい」と言われ、ユダヤ人と異邦人の壁を取り払いました。「イエスさまの弟子にする」とは、キリスト(救い主)であるイエスさまを人々に宣べ伝えることです。イエスさまがどういう方であり、どのようなことを教えられ、どのように生きられたのか、そのことをユダヤ人異邦人の区別なく人々に宣べ伝えて行きなさい、そう命じられたのです。弟子たちが宣べ伝えた結果、人々がイエスさまを救い主であると信じる時、その人たちは、新たにキリストの弟子となります。私たちはイエス・キリストを宣べ伝えられて、キリストの弟子となりました。今度は私たちが、弟子として、イエス・キリストを人々に宣べ伝えていく番です。  〔牧師 細井留美〕 

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